Q1
私の研究はこんな感じです
セラミックス粒子を室温にて高速で基板に衝突させることでセラミックス膜が形成できます。この手法はエアロゾルデポジション(AD)法として知られており、この手法により高い結晶配向性を有する、集合組織が発達したセラミックス膜の作製に取り組んでいます。また、成膜により得られる膜の高い結晶配向性からAD法における成膜原理の理解に努めています。さらには、室温にて緻密かつ結晶質な膜が形成できるAD法の特徴を生かし、高温構造材料、工具材料への展開を検討しています。
イベント参加者からのコメント
その場でセラミック膜が形成できるのであれば、様々な場面での利用が期待できますね
Q2
こんなコラボできたら嬉しい
粒子が基板に衝突する時の速度を把握することは、AD法での成膜挙動を理解する上で重要と考えていますが、真空中でのAD成膜に利用する粒子の寸法はサブミクロン程度であり、粒子が基材に衝突する時の速度を測定することができずに困っています。サブミクロン粒子の速度測定や速度計算ができる方とのコラボができればと思っています。また、粒子寸法や粒度分布の制御が成膜にあたって重要なファクターとなっていますが、これらを制御できる方とのコラボも希望します。
イベント参加者からのコメント
高速ってどれくらいなのでしょうか?
研究者からの返信コメント
粒子の寸法やガス種にも依存しますが、おおむね200~600 m/s程度です。
Q3
私、こんなことができます
AD法を用いて、室温にてセラミックス粒子や金属粒子を成膜することができます。粉末を乾燥させた後は大気中の湿度による粉末の凝集をさけるために、全てグローブボックス内にて粉末を取り扱っているため、再現性の高い成膜が本研究室で所有するAD装置においては可能です。Al2O3やYSZなどの酸化物の粒子以外にもSiAlONやTiNなどの非酸化物の粒子において成膜に成功しています。膜の結晶配向性を評価していることから、エックス線回折装置を用いたシュルツの反射法による集合組織測定や結晶方位分布関数を用いた集合組織解析が可能です。また、SEM/EBSD法による局所領域における集合組織解析もできます。